クリティカルシンキングとは何か?
クリティカルシンキングとは、仕事の流れ(他者との議論、企画立案、資料作成、プレゼン、他者への説明・依頼)において最も重要な要素です。物事を前に進めるために、その時点で解くべき問い(イシュー)を立て、それを適切な方法で、適切なレベルまで考えることが鍵です。これにより、新たな発想や機会・脅威の発見、他者との生産的な議論と意思決定が可能になります。
クリティカルシンキングの3つの重点ポイント
クリティカルシンキングの重点ポイントは次の3点です。
1. **三つの視**
- 視点、視野、視座
2. **思考の構造化**
- 分解:時間軸、5W1H、3Cなどの代表的なフレームワークを使用し、縦・横・深さを可能な限り分解する。
- 結論、その結論を支える根拠、それを支えるファクト(ピラミッドストラクチャーを活用した視覚化とチェック)
3. **相手を動かす資料作り**
- 資料の目的と手段の整理:誰を、どう動かすためか?
- 相手の視点や認識と思考のクセを理解し、資料の「お作法」を守る(情報配置や視点の動きなど)
未経験業界の課題抽出には?
未経験の業界の仕事に向けて、最終ゴールとKPIの情報を基に、KPI達成に向けた課題と対策(仮説)をクリティカルシンキングを用いて抽出・立案します。ポイントは、KPIを5W1Hや3Cで分解し、その後時間軸や三つの視の観点でさらに細かく分解できないか検討すること、そして「誰でも手を動かすだけでできる」レベルのDOまで具体化することです。また、それぞれの分解ステップでMECE(Mutually Exclusive, Collectively Exhaustive)になっているか確認し、ピラミッドストラクチャーで構成を視覚化し、「SO WHAT」「SO WHY」でロジックを確認します。
資料作成でのクリティカルシンキング活用法
日常業務における資料作成の場面では、以下の2点を資料の冒頭に記載し、クリティカルシンキングの定着を図ります。
1. **ピラミッドストラクチャー**
- 資料のストーリーを「結論-理由-理由を支えるファクト」の繋がりとして視覚化し、「SO WHAT」「SO WHY」でロジックを確認する。
2. **プレゼン対象とその対象に求める行動**
- 資料の内容をもとに、プレゼン対象が求める行動を取るかどうか、その理由まで視覚化する。
資料品質向上の具体策は?
資料品質の向上にも徹底的に拘ります。タイトル・リード・ボディの関係性の統一、各ページの情報の位置と意味合いの統一、図形・グラフの正しい活用法などが重要です。また、タイトルとリードのみで伝え切る工夫(言葉の断捨離、研ぎ澄まし)も大切です。
生産性向上のための議論ルールとは?
議論の生産性を高めるためには、問いの視覚化、結論-根拠-ファクトの順に話すルールの設定、互いのフィードバックが求められます。